連載 ID designer Yoshikoが行く 第68回 ブルックリンの子育て ネットワークに学ぶ「選ぶ力」
ニューヨークママは“PSP”を選ぶ!
この記事が掲載される頃には、総選挙を経て、新しい年の新しい政権がスタートしているはず。今はまだ、政策で選ぶべきか人物で選ぶべきか、それが問題だ……、と選挙カーの絶叫を聞きながら悩む毎日だが、「なにか、変わるのかしらねぇ」と冴えない顔で呟くのは、子育て中の東京ママたちである。「 女性」「子ども」は選挙演説のキーワードで、あっちでもこっちでも連呼されるが、「なんかね~、お金を配ればどうにかなるって感じが優しくないのよね」
仕事を持つ女性にとって、出産・育児はもちろん大きな喜びだが、不安も大きい。スムーズに公園デビュー、保育所デビューをして、つつがなくキャリア復帰するための「選択肢が少ないこと」、いや「選ぶなんて贅沢はほとんどないこと」が閉塞感を生み、産休・育休を楽しむこともままならない。
だから、「あーあ、政党の数くらいたくさんの選択肢があるといいのにね」
となる。
彼女たちのため息を聞くたびに思い出すのが、個性的な育休ライフをエンジョイする、ニューヨーク・ママたちのことである。その1人、アラフォーで出産したエレンの話を紹介しよう。