ワンワード論語 第7回 「知」
ビジネスでうまくいかなかった時の要因として、
よく知識不足が挙げられます。
とはいえ、その知識があれば本当にうまくいったのでしょうか。
そもそも知識とは何なのでしょうか。
今回はこの「知」を学んでいきましょう。
与えられた仕事はしっかりと処理したいものです。そのためには、その仕事が要求する情報を得て、その情報に基づいたしかるべきアクションをすることが肝要であることはいうまでもありません。この、“情報を得てそれに基づいた、しかるべきアクションを実際にできること”、これが今回のワード「知」の本義です。
● 「知」とはアクションできること
「知」は、「矢+口」で構成されます。「矢」のように真っ直ぐに、物事の本質を「口」=言い当てることを表現したものです。知識や情報そのものと連想しがちですが、成り立ちから考えれば、“発言”というアクションまでをも含んでいるのです。実践を大切にした孔子は、この「知」について何度も教えており、『論語』に74 章句も登場する、重要なワードとなっています。