Q&A これでスッキリ!アセスメント6つの疑問
Qアセスメントを活用すると、どんな利点があるのですか?
A客観的に人材の資質や能力を把握し、それらのデータを能力開発や人材活用に役立てることができます。
アセスメント活用のメリットは、客観的に人材の資質や能力を把握できる点にあります。たとえば新入社員採用であれば、自社が必要とする能力要件を検査項目の点から明らかにしていれば、応募者がどの程度要件を満たしているかを数値で表すことができます。資質や能力を客観的に把握できれば、伸ばすべきところがわかり、具体的に育成計画を立てることができます。たとえば近年「部下を育てられないマネジャーが多い」という声がよく聞かれますが、マネジャーがアセスメントの力を借りて、部下にどのような能力が足りないのか、どうすればそのような能力を伸ばせるかを発見することもできる、ということです。また、既成のアセスメントツールは、多数の企業で実施されているため、比較の標準となるデータが蓄積されています。標準データの平均値や標準偏差や偏差値(標準得点)を活用すれば、自社の人材のレベルを全国平均や産業平均と比較・分析することもできます。さらに本格的に人材データを蓄積すれば、人材活用(タレントマネジメント)を戦略的に行っていく際の基礎データとなるでしょう。
Q人事考課とアセスメントの違いは何でしょうか。
A人事考課=上司による主観的な評価アセスメント=数値による客観的な評価
人事考課では、主に上司が部下の日々の仕事で見えてきたこれまでの業績や能力を評価します。対するアセスメントは、顕在化した能力にとどまらず潜在能力も含め、総合的にチェックして評価するものです。上司が見る部下の能力は、いわば“氷山の一角”。その水面下には、さらに多くの能力が隠れている可能性があります。アセスメントでは、将来必要な能力や潜在能力も含めた資質の評価・把握が可能です。適性検査、性格テスト、能力検査などの方法も、アセスメントの1つとして有効です。