今月のNEWS
Investigationベンチャー企業の人材確保に関する調査研究人材確保の取り組みを強化する中小企業6社の事例を紹介●中小企業基盤整備機構
中小企業基盤整備機構は、ベンチャー企業の人材確保に関する調査を実施した。同調査研究は、成長期にあるベンチャー企業経営者の人材確保に資することを目的に行った。企業の成長期は、「人材確保」の問題が顕在化してくる時期でもある。同調査研究は、そうした課題をどのような考え方で対処すべきかに主眼を置いて実施されたもの。第1章から第3章までは、行政や企業が実施した各種調査の資料を中心にとりまとめられている。企業が人材不足を補うために、採用・活用を考えている人材についての調査(右図)によると、新卒採用中心の大企業に比べて、中小企業では「経験者を中途採用」が70.2%と最多で、「未経験者の中途採用」も33.1%にのぼった。また、採用方法は中小企業では「ハローワークの活用」が74.7%と最多で、次いで「縁故採用」(33.9%)となり、大企業で一般的な自社ホームページでの採用や求人サイトの利用率は低かった。その他、リクルートワークス研究所による新卒採用の求人倍率を大企業と中小企業で比較した調査では、従業員数300人未満の企業では4.41倍であるのに対し、従業員数5000人以上の大企業では0.47倍となっている。このことから就職難は大企業中心の現象であり、中小企業には採用の余力があることが示唆された。同調査の巻末には添付資料①として活躍するベンチャー企業6社(アプレッソ、ヴィレッジ・ヴァンガード・コーポレーション、ケンコーコム、ノバレーゼ、平成建設、ライブレボリューション)への人材確保についてのヒアリング結果が掲載されている。大企業よりも知名度、採用予算が低いといったベンチャー企業ならではの悩みをカバーするさまざまな取り組みを紹介し、人材確保に対する考え方、採用時に重視していること、学生への知名度を向上させるための方策などを具体的に解説している。
問い合わせ独立行政法人 中小企業基盤整備機構 経営支援情報センター