人事の職場拝見! 第27回 チャレンジするきっかけを与える意欲を成長へと導く育成プログラム
あいおいニッセイ同和損害保険の人事部は、自らを“いい会社にする部門”と位置づけ、社員の成長と活躍をバックアップしている。合併会社だからこそ持ち得る多様な人財。その個々の能力を生かし、視野の広い、意欲ある社員へと育てる人事部の取り組みを紹介する。
新入社員はメンバー全員でアクセスして育てる
2010 年に、あいおい損保とニッセイ同和損保の合併により設立した、あいおいニッセイ同和損害保険。合併によるダイバーシティを生かす組織づくりに注力し、社員が活躍できる環境づくりをめざしている。そんな同社が理想とする人財は、“自ら学び自ら考え、チャレンジし、成長し続ける社員”だ。執行役員で人事部長の伊藤直弘氏は、「働きがいを持って自己成長を続ける強い社員を育てるために、人事部は何をすべきかをいつも考えています」と語る。自立的な人財を育てるプログラムは、入社直後から始まる。その代表例が“ファミリートレーニング体制”という新入社員の育成方法だ。新入社員に対し、先輩社員一人をメンターとしてつけるのではなく、課やグループの中で各々の役割を決め、社会人としての心構えや仕事のスキル、一般常識などを教える。「できるだけ多くの人間がアクセスし、みんなで新人を育てます。新入社員は多様な年代の社員と接することで、人間を理解する1つの経験になり、人としての成長スピードも速まります」さまざまな顧客と向き合う損害保険会社の社員は、何よりコミュニケーション力が問われる。多様性を受容できる、幅広い視野を持った人間へと育てたいと伊藤氏は続けた。