人と情報が“見える”オフィスで 報・連・相と協働を促す
ネットワークシステムのトータルソリューションを提供する
NEC ネッツエスアイ。同社では、人と情報が
機能的に流れるオフィスの構築を提案している。
“見える”情報に囲まれた同社のオフィスでは、
マネージャーが情報にアクセスしやすくなることで
自然な報・連・相とコラボレーションを実現している。
オフィスというハードを変えて
オフィスの環境を整備するというのも、職場での報・連・相を徹底、活性化するのに有効なアプローチである。それを証明するのが、NECネッツエスアイの事例だ。
同社は、オフィス空間を改革することによって、社員のポテンシャルを引き出し、創造的な働き方を実現することを自ら取り組み、その成果を事業として顧客に提案している。自社の改革、変化を目の当たりにしてきたSI&サービス事業本部の湯江明史氏は、その効果をこう語る。「私たちが実践するオフィス改革“エンパワードオフィス”のコンセプトは、ICTとオフィス空間を融合させることでさまざまな無駄を削減し、創造性や機能性をプラスするというものです。効率的で創造的な働き方を誘発するオフィスは、情報共有や意思決定のスピードを向上させ、企業価値を高めます。オフィスという環境を変えることによって個人の働き方の変化を促し、コミュニケーションが活性化するのです」(湯江氏、以下同)
人と情報が流れるオフィスレイアウト
現在、東京・飯田橋に拠点を構えるNECネッツエスアイは、2007年に自らオフィス改革を実践。営業・SE部門を対象にレイアウトを変え、営業とSE間におけるコミュニケーションの円滑化、そしてお客さまに対するリアクションスピードの向上を実現した。この改革は商談件数や創造的活動の増加など、営業的にも目に見えて成果を上げ、2010年秋には品川から飯田橋に移転するにあたり全社に適用されている。「“人と情報の流れ”を加速させるために、社員同士が自由に行き交い、報・連・相はもちろん、上司や部下、部門間のコラボレーションが活性化する空間づくりをめざしてきました。それを促す仕掛けの一つがオフィスのフリーアドレス化です」
同社のフロアでは、個人のデスクを廃止。部門ごとに緩やかなゾーンは決められているが、基本的にはその時々に必要な場所とメンバーを選んで仕事をするスタイルだ。全フロアに無線LANが設置され、業務に利用するデータはネットワークで共有しているので、ノートパソコンさえあれば、どこでも即座に自分のデスクトップ環境を呼び出すことが可能。場所を選ばずに同じ条件で仕事をすることができる。