ID designer Yoshikoが行く 韓国でeラーニングが ひっぱりだこ!の理由とは
ソウル大で企業の人材育成を研究しているリー准教授は、フィールドワークと称して毎月のように日本にやってくる。そんなに研究するネタがあるのか、と日本人の私が不思議になるくらい熱心で、今回は、九州の某工場のベンチマーキングをしたあと、東京で、韓国のeラーニング企業であるE社のマーケティングのアドバイスをしているという。「eラーニングのことならテラダサンと情報交換するのかイチバン!」とFacebookでヨイショされて、待ち合わせしたのが都庁45階のカフェ・バー。高いところが大好きなリー先生のためのチョイスだが、実は夕映えのスカイツリーのシルエットと、『サムライ』『マイコ』などという名前のジャパニーズ・カクテルが、海外のお客様ウケするシチュエーションでもある。
韓国人はなぜ勉強熱心なの?
「でも先生、eラーニングは韓国のほうがよっぽど進んでいるじゃありません?」と、まず私。期待されても、参考になるような情報ないんですよね~、と予防線を張ったつもり。「たしかに、韓国ではCommunication-Driven Courses(コミュニケーションが主体の新しいスタイルの教育コース)が人気で、中でも英語版のグローバル・リーダーシップのeラーニングコースは、トップ企業でひっぱりだこですよ」とE社社長。「そうですかぁ。韓国の人材は海外へ目を向けてるのに、日本の若者はこのところひきこもり状態ですからねぇ」とさらに、予防線を高くする私。「そうだね。去年シカゴで開催されたASTD(米国人材開発機構)のカンファレンスの参加者を見ても、韓国からは390人で、日本からは103人。シカゴまでの距離は変わらないのに、なぜこんなに数字に開きがでるようになったのかなぁ」と、さすがベンチマークの達人、リー先生。
2人に挟まれていると、なんだか自分だけガラパゴスのゾウガメになったような気分だが、ふと疑問が湧いた。