社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第2回 「残業が止まらない社員!」
円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。
今月のお悩み残業が止まらない社員!
非常に熱心で、長時間勤務しているBさん。いまいち何をそんなにやっているのかがわからない。自分から見ると、要領が悪いのかもしれないと思う。会社はワークライフバランスを大切にしていて、他の社員で残業が常態化している人はいない。本人の問題だとも思うが、管理職として、どう対処すればいいのだろうか……
放っておくと何が起きる?
こうした「残業社員」を、見てみぬふりをして、放置しておくと、大変なことになります。会社としてはワークライフバランスに留意しているのに、上司の指示や許可なく残っていた社員に未払い残業代を払うことになった、という例は跡を絶ちません。約1000万円を支払った例では、よくやってくれていると思っていた社員が、突然転職、山のような証拠とともに実態を訴えて来て、会社が惨敗したというものがあります。