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research第2回「上場企業の課長に関する実態調査」報告書プレイングマネジャー増加 悩みは部下育成●産業能率大学
産業能率大学は、従業員数100人以上の上場企業で働く課長を対象に、職場の状況や課長自身の意識などに関するアンケートを実施し「上場企業の課長に関する実態調査」としてまとめた。この調査は、2012年12月にインターネットで実施し、600人(男性583人/女性17人)から回答を得たもの。それによると、仕事におけるプレイヤーとしての割合について問う設問に対し、99.2%の課長がプレイヤーとしての役割を兼務していることがわかった。さらにプレイヤーとしての役割が51%以上と回答した人が全体のおよそ半数(48.2%)を占め、前回2年前の調査に比べ、8.2ポイントの上昇となった。プレイヤーとしての役割を果たしつつ、マネジャーの役割も行うというプレイングマネジャーが圧倒的に多いようだ。課長としての悩みについては、およそ9割(88.8%)の課長が何らかの悩みを抱えており、最も多く挙がったのは「部下がなかなか育たない」(41.8%)だった。次いで「業務量が多すぎて余裕が無い」(37.3%)、「上司と考え方や意見が合わない」(22.8%)という結果に。2年前の調査では課長の悩みとして「業務量が多すぎて余裕がない」がトップだったが、今回は「部下がなかなか育たない」が前回より12.1ポイント増加し、トップになった。管理する職場の中にメンタルヘルスに不安を抱える部下がいるかどうかを問う設問では、3人に1人の課長が、「メンタルヘルスに不安を抱える部下がいる」(37.7%)と回答。現在の勤務先で最終的にどのようなポジションに就きたいかについて、最も多かったのが「部長クラスのポジションに就く」(38.5%)で、「現在のポジションを維持する」(33.0%)、「プレイヤーの立場に戻る」(13.5%)と続き、3位の回答は、前回調査に比べて4割(3.9ポイント)の増加となった。この調査から“プレイングマネジャー化が進み、多忙な業務をこなし部下の育成に悩みながら、プレイヤーに戻りたいと考える課長像”が浮かび上がってくる。
問い合わせ産業能率大学 企画広報部 企画広報課