連載 ID designer Yoshikoが行く 第78回 ヒトの想いあふれる 驚きの医療ショールーム
湯島天神近くの「そこ」は、「おや?」「まぁ!」「あら?」がいっぱいの不思議な場所である。
まずエレベータでビルの4Fに上がると、「おや?」
「ようこそ!」と両手を広げたヒトのオブジェの向こうには、木のテーブルがゆったりと置かれ、奥にはキッチンカウンターが。
「お待ちしてました!」の声が聞こえなければ、「あ、間違えた!」と回れ右して帰ってしまったかもしれない。
だって「そこ」は、医療事業を手がけるセントラルユニのmashup※1studio。手術室やICUなどのスキル・シミュレーションセンターとして4年前にオープンした、いわば先端医療設備・機器のショールームなんですもの。
手術室といえば、中央にはモニターに囲まれた冷たいベッド、青白い人工的な光が降り注ぎ、「ピッ、ピッ」と電子音が絶え間なく響いていて、ハッと振り向くとドクターが眼光鋭く「メス!」と手を伸ばしてくる……、なーんて妄想が膨らむじゃありませんか。
ところが実際の「そこ」には、「どうぞ~♪」と温かく迎えてくれるヒトがいて、気がつくとテーブルを囲んで賑やかなティータイムなのだから、「あら?」である。