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research第2回「ビジネスパーソン1000人調査」職場に関する意識アンケート結果職場のストレスの1位は「仕事量が多いこと」●日本能率協会グループ
日本能率協会グループは、このたび、全国のビジネスパーソン1,000人に対して意識調査を実施した。この調査は働く人々に焦点を当て、その時々の旬の話題をデータで紹介するもので、第1回は2013年7月に発表されている。今回は職場の話題として「給与」と「コミュニケーション」を取り上げた。政府の経済対策や税制の変更によって会社の業績がよくなった場合、自分の給与はどうなると思うかを聞いた設問では、「変わらないと思う」(61.5%)が最も多く、「下がると思う」(13.1%)と合わせると7割超が給与の増加は期待できないとする結果となった。「変わらないと思う」「下がると思う」と回答した人にその理由(複数回答)を聞いたところ、「余裕資金として蓄えると思うから」(29.2%)が最も多く、2位「仕入や設備投資に回すと思うから」(23.7%)、3位「会社の負債の返済に使うと思うから」(18.1%)と、業績が上がっても従業員の給料より、会社の体制を整えることを優先させるだろうと考えていることがわかった。もし給与が上がったらどのようにお金を使いたいかという設問(複数回答)では、1位の「貯蓄したい」(52.5%)が顕著に高く、消費には消極的。消費税率引き上げや社会保障制度改革を控え、生活者であるビジネスパーソンの生活防衛意識の強さがうかがえる。以下、2位「前から欲しかったモノやサービスの購入」(22.1%)、3位「いつもと同じモノやサービスの購入(買い替え)」(18.0%)とやはり堅実な意見が続いた。現在、職場のどのようなことにストレスを感じているか(複数回答)を聞いた設問(右図)では、1位「仕事量が多い」(28.1%)、2位「納得できる年収がもらえていない」(25.3%)、3位「休暇が取得しづらい」(21.0%)と続いており、業務量、年収、休暇の取りづらさといった待遇面がストレスの主な要因となっていることがうかがえる。対して「特にストレスは感じていない」人は全体では25.3%おり、女性(22.8%)よりも男性(26.2%)、年代別では60代(42.3%)に職場でのストレスが少ない人が多くなっている。また、直近3年間で仕事をしていて精神的な健康状態(メンタルヘルス)に不調を感じたことがある人は全体の40.4%。性別では男性(36.9%)より女性(50.0%)が多く、年代別では30代(45.5%)の割合が高くなっている。なお、不調を感じた人(404人)のうち44.3%は「不調に対して特に対応はしていない」と回答しており、対応策(複数回答)として最も多かった回答も「自分の頑張りで乗り越えた」(21.3%)であった。