めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第13回 マネジャーも読んでおきたい!「新人向け書籍」
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
今回は4月号ということで、主に新人向けビジネス書を取り上げる。新人向けとはいえ、実はベテランやマネジャーも読んでおくべき書籍は数多い。いやむしろ読まなくてはならないと言うべきか。自身の若い頃を振り返ってみると、最近の環境は羨ましい限りである。「この本が自分の若い頃にあったら……」と感じる書籍は列挙にこと欠かない。もちろん私の新人当時にも良書は数多くあったが、これほど役立つ「新人向け教科書」が多数発刊されていた印象はない。気がつけばいつしか私も大ベテランと呼ばれる層になってしまったが、今改めて思うことがある。それは、今の若いビジネスパーソンの考え方を理解するためにも彼・彼女ら向けに書かれた書籍を読むことが重要だということ、そして、ある程度キャリアを重ねてくるとつい忘れてしまう基本に立ち返ることが必要だということである。新人向け書籍の特徴は大きく6パターンに分類される。
1.昔から読み継がれている由緒あるビジネス書
2.仕事の進め方の効率化を伝えるいわゆるノウハウ書
3.入社○年目の教科書(1~3年目が多い)
4.経営者やコンサルタントが自身の経験を振り返りながら若い方にアドバイスをする書
5.財務、マーケティングなどの必須スキルにフォーカスした攻略書
6.海外有名大学教授による若者向け指南書
1.の重要性はいまさら語るまでもないだろう。コヴィー博士『7つの習慣』やデール・カーネギー『人を動かす』などが筆頭。2.は比較的以前から多いパターン。「整理術」「メモ術」「会議術」などは誰にとっても参考になる。よって手を替え品を替え多くが刊行される。3.は最近の特徴の1つ。入社○年目の~というのは読む側からしてもわかりやすい。入社1年目の教科書的な本はベテランにとってもかなり参考になるので侮れない。知っていて当たり前のことを意外に知らないのが世の常。私も知らなかった(忘れていた?)ことをこっそり思い出させてもらっている。