ID designer Yoshikoが行く 第83回 新人講師デビューの季節到来! フレッシュな魅力を引き出すには
研修デビューにドキドキ 新人講師も緊張の春
新人研修の季節である。大きな夢と期待、そして微かな不安を胸に、緊張した面持ちで椅子の上にかしこまっている新人たちの姿が眩しい、そんな研修の季節がやってきた。しかし、ドキドキしながら研修室にデビューするのは新入社員だけではない。研修のニーズが高まるこの時期、「初めての研修」に挑戦する講師もまた、非常に多いのである。もちろん新人講師のほうも、夢と期待に胸膨らませて研修室に向かうのだが、往々にしてワクワクよりドキドキのほうがずっと大きくて、思いがけない時に思いがけない質問を受けたりすると、「アタマが真っ白になっちゃって……」とヘコんでしまうことになる。そこでデビュー前の新人講師に、慌てずうろたえず堂々と研修をコントロールできるように「教え方を教えてほしい」という依頼があったのが、都内に梅の香りが漂い始めた頃である。聞けば、対象者は22歳から35歳までのIT技術者30名あまり。某企業グループの新人研修で、ITの基礎知識を教えることになった講師候補者たちで、ネットワークからIT倫理まで専門知識は豊富だが、「教える」経験はゼロである。