めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第14回 自社の未来見えていますか?「未来予測Part.2」
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
2014年も早いものでもう5月号。時間の経過の早さにはとにかく驚かされる。世には時間術関連の書籍が多く登場し(特に近年は多い!)、ビジネスパーソンがいかに時間をうまく使うかについて悩んでいるさまが伺える。かく言う私自身も書店で大人買いをする時には、なぜか1冊はその関連本が混ざっている(時間術関連のお薦め書籍は本連載でも近々取り上げる予定)。さて、今回の本題は「未来予測」である。時間を大切に考えることは、今回取り上げる未来予測にも大いにつながる。将来を見据え、未来を強く意識しながら、今何をすべきかを考える……この思考の重要性は過去にも述べてきた。本連載ではすでに1年前、未来予測を一度テーマに取り上げた(2013年5月号参照)。予想はしていたことだが、案の定、あれからまた皆様にぜひ紹介したい未来予測関連の書籍が多数登場してきた。そこで今回はPart.2と題し、注目すべき最近の未来予測関連書籍を9点ご紹介しておく(次ページ参照)。2014年前半のビジネス書の発刊トレンドでも、「未来予測」「プレゼンテーション」「アイデア発想」は欠かすことのできない要素である。特に未来予測については、今後も多くの良書を目にすることになろう。私の認識では未来予測書籍は即買いでよいとすら思っている。特に、今回で言えば次ページ2、3、4のような海外でベストセラーとなった翻訳書は必読だ。自分の業界の未来は自分で予測する……これはもはや当たり前のスキルであるが、他の誰かが考えてくれるわけではない。ただ、考えるための材料はいつの時代も必要であり、その発想を広げるための最高の素材が未来予測書籍である。そして、自社の未来を考えるうえで重要な発想の1つは、成長産業をよく見ておくことである。これは、人材育成や経営企画の担当者にとっても必須と断言できる。成長産業の中でも、ヘルスケア・環境・エネルギー・ICTの主要4分野の今後の動向と、そこから生まれるビジネス展開については、くれぐれもよくチェックしておいてほしい。政府の「産業競争力会議」では民間の有力経営者を招き、我が国の成長戦略について多くの議論を重ねている。同会議のホームページは大変参考になる。もう1つの視点としては、過去の成功経営者が当時何を考え事業を興したか、仕組みを構築したのかといった視点の書籍も未来予測のために見ておくことである。本連載は基本的に新しい書籍を紹介することを主眼に置いているが、読み継がれている名著に学べることも数多い。いずれ番外編として「過去の名著」シリーズもお届けしたいと考えている。次号は、今、大注目の「プレゼンテーション」を取り上げる予定である。乞うご期待。