人事の職場拝見! 第41回 巻き込み型教育で当事者意識を刺激 お客さま志向を生む経営理念の共有
人は財産であり、教わる側と教える側が共に学び、人の成長が会社の成長となって共に育つ、「人財共育」。牛たん専門店「ねぎし」を運営する、ねぎしフードサービスが掲げる教育方針だ。経営理念の共有と巻き込み型の店舗共育44により、「お客さまの笑顔と満足」を実現する同社の取り組みを紹介する。
経営理念の共有で“客を思う心”を育てる
「お客さまにおいしさとまごころを」「お客さまの喜びを自分の喜びとして親切と奉仕に努める」を経営理念に掲げる、ねぎしフードサービス。アドバンスドシニアマネージャーの石野直樹氏は、「お客さまの喜びと満足を得るために何より大事なのが理念の共有と、ねぎしフードサービスが何のために存在しているか、仕事の目的は何かを理解することです」と語る。ねぎしの店舗には商品やサービスに関するアンケートはがきが常設され、毎月1000枚以上が送られてくる。はがきには「輝いているスタッフ」の名前と自由記入欄があり、お客さまから評価を得たスタッフには、お客さまのコメントがそのまま転写された賞状が渡される。「朝礼などで読み上げて手渡すことで、どういうことがお客さまに喜ばれるのかがわかるのです。受け取ったスタッフはもちろん嬉しいですし、周囲への刺激にもなります」この仕組みにより、「お客さまから評価をいただいている」という意識が芽生え、アルバイトの行動も変わったという。