連載知的な毎日が人生を変える 【第8回】 鑑賞眼度テスト
知的な毎日を過ごすために、やわらか「頭」で考えよう。これが前回のテーマだった。今回は、「眼」と「耳」について考えてみたい。
1. 観察眼を養う
観察眼を鍛えるには、テーマを決めてウォッチングを継続しなければならない。私の例を示そう。私は「消える風景」を集めている。最近のメモを紹介してみたい。
○消える風景
◆病院のエアシューターが役目を終えたようだ。エアシューターは、外来と事務方を結ぶ大切な装置であった。むき出しになった太いパイプが天井を走っている。処方箋などを入れると、空気の圧力で紙片がパイプ内を移動する仕組みである。それが、コンピューターに取って代わられた。見上げても、エアシューターは沈黙を守ったままだ。(03年2 月3日)
◆ 会社勤め時代の名刺が出てきた。日本ロシュ株式会社一人財人事部門ナレッジマネジメント担当マネージャーとある。
1枚だけ記念に残して、破り捨てた。(03 年2 月26 日)
◆ 京成千葉駅の改札口。老婦人が駅員に質問していた。「どこかに公衆電話はありませんか」。改札口の脇にあるはずなのに、と記憶の場所を探してみた。緑色の電話が3台並んでいたのに、消えていた。駅員が答えている。「構内に1台あるだけです。どうぞなかに入ってください」。携帯電話の普及で、公衆電話は消えつつあるのだ。(03 年3月9日)

