連載 現場支援のe-HRM 第7 回 日本ピープルソフト 顧客行動・従業員行動・人事施策のバリュー チェーンをリンクさせ、企業パフォーマンス の向上を可能にするHCM
ビジネスパフォーマンスを高めるのは従業員行動であり、それを左右するのは一連の人事施策である。この一連のバリューチェーンをリンクさせ、人材から最大の価値を引き出すことを可能にする一連のプロセスが、日本ピープルソフトが提唱するHCM(ヒューマンキャピタルマネジメント)である。
従業員行動と企業パフォーマンスをリンクさせる仕組み
今日の企業に共通する課題は、「従業員行動とエンタープライズ全体のパフォーマンスをいかにリンクさせるかです」と語るのは、日本ピープルソフトプロダクトマーケティングマネジャーの横井クリスティーヌ由美子氏。企業が推進するビジネスパフォーマンスには、売り上げの増加や収益の拡大、株価の上昇などさまざまな指標がある。これらの指標は直接的には顧客行動によってもたらされる。
顧客行動とは、サービスや製品に対するロイヤリティーや満足度、あるいは再度購入しようとするリピーター行為である。こうした顧客行動が直接的に影響を受けるのが、従業員行動だ。従業員がどのように顧客と接しているか、どのような新製品のサービスを開発しているか、そして従業員自身のモチベーションなど従業員行動がどのようにビジネスパフォーマンスに直結しているかを把握していくことが、非常に重要になってきている。
例えばある調査では、企業目標を理解している従業員の方が、していない従業員よりもモチベーションは高く、自分の行動が会社にどう影響するかを理解している従業員の方が、していない従業員よりも同様にモチベーションは高いという結果が出ている。また、従業員のモチベーションが高いほどビジネスパフォーマンスが高まるという調査結果もある。
「これらの調査結果は、従業員行動がいかに企業パフォーマンスへのインパクトを持っているかということを表しています」(横井氏)
こうした従業員行動に影響を与えているのが、報酬制度や育成プログラム、福利厚生などの人事制度である。
「したがって重要なのは、ビジネスパフォーマンスに好影響を与える従業員行動を支援できる人事のシステムやプロセスをどう構築するかということです」(横井氏)