新連載 人事制度改革はなぜ失敗するのか 第1 回 対症療法的人事制度改革の失敗

最近、成果主義への批判をよく見ます。その多くが、成果主義型人事制度を導入したものの、実際の運用において生じているさまざまな問題の事例を取り上げ、「成果主義に問題あり」とするものです。しかし、理想に向けて現実があり、その現実を理想に近づけるべく努力をするなかで、現実に問題があるからといって理想が間違っているとするのはおかしな議論です。目指している方向は間違っていないが、そのアプローチに問題がある、というのがいま生じている問題の本質ではないでしょうか。
本連載においては、成果主義型人事制度に代表されるさまざまな人事制度改革について、「どのようなケースにおいて失敗し」「その本質的な問題はどこにあるのか」「どのようにしたら成功するのか」を事例に基づきながら明らかにしていきたいと思います。今回は、連載の第1 回に当たり、人事制度改革へどのように取り組んでいくべきか、というアプローチに焦点を当てていきます。

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