連載 部下育成の新キーワード関係性アプローチ第2 回 現状分析編 部下育成における日米の相違


「部下起点」と「上司起点」
日本には、面倒見がいい上司が多い。一方米国は、業績一本で、部下のことなんかおかまいなしだ。そんなイメージをお持ちではないだろうか。確かに、米国では、「部下育成」や「部下指導」を真っ向から取り上げた研修はないようである。現場の実態はどうなのか。そもそも「部下育成」とはどう英訳すればよいのか…。
今回は、米国のコンサルティングファームのHR担当者、企業の人事担当者へのヒアリング(※1)を元に、部下育成における日米比較として、前回に続き子育てと関連させて考察する。
まず、ヒアリングするに当たって、日本でいうところの「部下育成」という言葉をどう訳し、伝えればいいのかが問題であった。何人かにヒアリングするうち、上司から部下への働きかけということで、「コミュニケーション(Communication)」、「日々のマネジメント(day to day management)」が一番しっくりするということがわかった。