パネルディスカッション 独自のリーダーシップスタイルで 道を切り開いてきた女性たち

キャリパー社による女性リーダーに関する調査結果報告に続き、3 人のゲストを招いてのパネルディスカッションが行われた。三者三様のリーダーシップ論を展開したが、いずれも女性ならではの苦労を通じ、強みを発揮してきた過程を率直に語った。
キャリパーの調査が示した「日本の女性リーダー」の特徴を見事に兼ね備える銭谷氏。結果を出すことを第一とする明るい割り切りと、柔軟性の高さを示す独自のリーダーシップ論。
西京銀行 副頭取
銭谷 美幸氏
「リーダーシップ」といったものを意識したのは、出産後に入社したヒュー・マネジメント・ジャパンでだったと思います。当初は数人のベンチャー企業。毎年人数が増え、会社が徐々に大きくなると、創業当時のメンバーとして経営にかかわるようになりました。部下を何人も抱え、自分がしっかりしないと会社が大きくならない。会社を大きくしようとがんばっているうちに、結果的にリーダーになっていったという感じです。
今の仕事でもそうですが、まず自分の仕事のやり方を理解してもらうことが大切です。もし相手と違う部分があれば、相手に譲ることも必要。結果としてうまくいけばよいのです。やり方は問題ではありません。こういった柔軟性は女性には特に必要とされますね。
「男だったらどんなに楽か」とはいつも感じています。同じことを同じポジションの人間が言うのに、若くて女性というだけで偏見を持たれます。国内と海外では感覚的な仕事のしやすさは、全く違います。海外では私のような立場の女性はたくさんいますが、日本では私一人です。
女性は男性よりもハンディがあります。ただそういったイベントに出会った時、逆境と考えるかチャンスと考えるかは人によりけり。キャリパーの報告で日本女性は復元力が強いとありましたが、結局それは、その時は必死でやっているということでもあります。