キャリパージャパンの報告から 逆境を乗り越える逞しさと 包容力に優れた日本の女性リーダー

5 月24 日、キャリパージャパン主催のシンポジウム「女性リーダーを発掘せよ!」が開催された。このなかで、キャリパー社による世界の女性リーダーに対する調査報告が行われた。データが示したのは、日本の女性リーダーの優れたリーダー特性である。
残されたフロンティア 埋もれていた人材ソースとは
次世代リーダーの育成は多くの日本企業が共通して抱えている課題である。リーダー育成の課題の一つに、次世代リーダー候補となる人材ソースの不足が挙げられる。「優秀な人材など、それほど多くいるはずがない」といった声も耳にする。「少ししかいないからこそ優秀なんだ……」などという半ばやけくそのような声を聞くこともある。
しかし日本企業の人材ソースはそれ程枯渇しているのだろうか。これまで人材ソースとして見ていなかった層に、実は太い鉱脈が隠されているのではないか、という新たな視点を提示する興味深い報告がなされた。
パーソナリティ評価ツール「キャリパープロファイル」で定評のあるキャリパージャパンが、アメリカ・キャリパー社と協力して全世界を対象にした女性リーダーに対する調査を行った。アメリカ、イギリス、日本、中国、シンガポール、ブラジルの他業種に渡る女性リーダー177 人に対し(CEO/代表取締役29 %、取締役副社長21 %、執行役員/取締役30%、事業部長/本部長20%)、各自が選択した言語に従って、深層パーソナリティ・アセスメントとインタビューを実施。さらにキャリパー社のデータベースから同等役職レベルの男性ビジネスリーダー140 人のデータを抽出、177 人の女性リーダーとの比較を行った。
キャリパー社は1961年に創立された人材コンサルタント会社であり、38カ国において200 万人以上の「個人のパーソナリティ」を測定してきた。このデータをデータベース化し、ジョブマッチング、アセスメントなどの人材コンサルティングを提供している。