重重無尽 衝突と語り合いから生まれる学びの場
現在、新入社員を育てる場合、企業が受け入れた時点から社会人としての教育をはじめますが、専門的な教育をする前に、大学教育で人間としてのリハビリをしなければいけないと思います。
自分はどういう人間かという自己認識や、人間としての感受性を持つ機会がなく、トレーニングも積んでいない人が、今の若い人には多いと思います。ある意味、大学名など外側からの評価だけでしか自己認識がなく、個性や人間としての本質、力量を認識していないわけです。
そのリハビリとして、自分の気持ちを表現して、人の話を聞くチャンスを作ることが大事だと思います。
すると、“私はこう思っていたけど、あの人は違うんだ”ということに気づきます。そして、自分とは違うから必ず衝突が起きます。その衝突をするうちに、お互いの多様性を認識する方法が訓練されるのです。