今月のNEWS
「2010年度新入社員会社や社会に対する意識調査」結果発表
新入社員の意識は安定志向と女子学生のキャリア志向が顕著
●日本能率協会
日本能率協会は、同会提供の新入社員向けセミナーの参加者および、同会の研修を活用している企業の新入社員とその上司・先輩を対象に、「会社や社会に対し、どのような意識や価値観を持っているか」の調査を行い、その結果を発表した。調査期間は2010年3月25日~4月13日で、新入社員1102人(男性813人、女性289人)と上司・先輩35人より回答を得た。
新入社員に転職・独立志向を尋ねたところ、「場合により転職したい」が50.0%、「定年まで勤めたい」が7.9%と、長期雇用を望む声が半数を占めた。また、「実力・成果主義」と「年功主義」の会社では、どちらに勤めたいかの設問に関しての回答は半々であり、2006年度調査と比べ年功主義が15. 8ポイント上昇したことがわかった。これらにより、「終身雇用」「年功主義」を望む安定志向の強まりがうかがえた。さらに、「10年後の日本社会はより良くなっているか」の設問には、「なっていない」という回答が半数近くを占め、安定志向傾向には、将来に対する不安が背景にあることが示唆された。
また、「将来管理職になりたいか」では、63.6%が「なりたい」と回答。そのうち、大卒・大学院卒の女性では約半数が「なりたい」と答え、女性のキャリア志向が見て取れた。
経済産業省が提唱する「社会人基礎力」の各項目の設問では、「社会のルールや人との約束を守る力」「意見の違いや立場の違いを理解する力」「相手の意見を丁寧に聴く力」で約8割が得意と答える一方、「意見をわかりやすく伝える力」「他人に働きかけ巻き込む力」を得意とする回答は半数近くに留まった。これにより、他者とのかかわりに受け身の姿勢がうかがえた。
仕事上の不安への設問では、「上司との人間関係」(81. 3%)、「職場での人間関係」(78.6%)と、約8割が職場の人間関係に不安があると感じているが、職場の人間関係構築には「飲み会が有効」の回答が9割以上あり、直接的な交流が有効と考えていることもわかった。
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