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働き方の未来予測「Workforce of the future 2030」を発表 88%が「将来の変化に準備ができていない」と回答
●PwCコンサルティング
PwC コンサルティングは、2017 年11 月、英国オックスフォード大学との共同調査をベースにまとめた働き方の未来予測レポート「Workforce of the future 2030」の日本語翻訳版を公開した。今回公開したものは、翻訳版に同社による独自の調査を加えた特別編となっている。レポートによると、将来の働き方について、2030 年の世界には以下の4 つのシナリオ(世界)が存在する。
Red World:消費者重視の競争が激化し、規制よりもイノベーションが先行する。スペシャリストやニッチビジネスが市場に溢れる世界。
Blue World:組織の拡大に応じて、大企業の資本論理により市場がルール化され、個人の欲求は、社会的責任よりも重要視される世界。
Green World:社会的責任や信頼が、人口動態変化、環境やサステナビリティを含める企業理念の中核となり、企業のキードライバーとなる世界。
Yellow World:ソーシャル(社会)ファーストとコミュニティビジネスが繁栄する、人間性に重きが置かれる世界。
調査では、このような世界となって働き方に大きな変化を求められた場合に、日本の労働者の48%が「やや心配だ」と感じていることが分かった。オートメーション(自動化)については、56%が仕事を失うリスクとして捉え、一方で86%が10 年以上の長期雇用ないしは終身雇用が続くと回答している。「働き方改革への期待」については「ワークライフバランス」(71%)が最も高く、「生産性向上」(32%)や「多様な人材活用」(30%)を引き離した。「働き方改革」を実現するために大切な施策は、「社員の意識改革」(56%)、「人事制度改革」(45%)、「経営戦略」(42%)が上位となった。日本の労働者は「働き方改革」を経営、人事などの改革と捉えており、デジタル革命による環境変化についての実感が薄いことが分かる。実際に、将来の変化に対する準備が「出来ていない」と回答した割合は88%となり、そのうち44%は、「変化への準備を全くしていない」と回答した。
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