企業事例 山崎製パン 「自主独立の協力体制」で ものづくり企業人材としての成長を促す 新入社員むけ通信教育プログラム
ゆるぎない経営基本方針を根幹に、階層別、部門別、個人育成プログラムなど、多角的な研修プログラムを体系化し、人材育成に尽力する山崎製パン。新入社員研修では、約950名が日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)の通信教育講座「Newビジネス道PLUS『造』」を毎年、自主的に受講している。同社の社員教育の方針や、社員の主体的な学習を実現する企業文化について、人事本部 人事第二部次長の吉田栄子氏と課長の濵口欣士氏に伺った。
育成の根底には経営基本方針
山崎製パンは1948年の設立以来、企業経営を通じた「社会の進展と文化の向上へ寄与することを使命」に、「常に良きものへ向かって絶えず進歩し続けるため」、それぞれの自由な決心で「自主独立の協力体制」をつくることを経営基本方針に掲げてきた。
研修においても、「企業理念に共感できる社員」「企業理念に基づいて行動できる人材」を育てるという一貫した方針を持ち、実践・行動できる社員となるよう、朝礼で唱和したり復習したりする時間を設けているという。
新入社員研修も、経営基本方針への理解を深め、周囲との一体感を醸成することを目的に実施している。チームワークと現業を重視し、入社後の仕事は生産部門であれば製造現場から、営業部門であればルートセールスから始まる。そして現業の経験を経て次のステップへ進む。
各工場には、生産、営業、管理(総務、経理、人事など)の各部門が設置され、一企業のように独立した運営体制を保ちながら、工場同士の協力体制や地域的連携も深い。各事業所が、まさに「自主独立の協力体制」を体現しているのだ。