J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2016年03月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第36回 「オフィス環境と働き方」を考える

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 第1情報サービス部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

マイクロアド(本社東京・サイバーエージェントグループ)がオフィスの真ん中に土俵を置いたことが、かつて大きな話題となった。新規事業チームの責任者のみが土俵内のデスクで仕事をすることを許され、業績に応じて「横綱」や「関脇」などの番付が決まる仕組みである。

オフィス環境には多くの企業が高い関心を寄せている。オフィスでペットを飼い、社員コミュニケーションにつなげたり、新たなアイデア創出のために会議中にアロマをたいたりなど、工夫を重ねる企業も多い。

博報堂の調査によると、「働く女性の幸せ(仕事充実度)」と最も強い相関が見られたのは「やりがいのある仕事」で、次いで「快適なオフィス環境」が選ばれている(2015年8月「はたらく女性のしあわせ調査〈Happy Woman Index〉」)。

また、2016年卒の就活生向けアンケートでは、就職先選定において、学生の90%以上がオフィス環境を重視すると回答している(2015年8月、フロンティアコンサルティング調査「オフィス環境に関する調査」)。

こうした調査結果はほんの一部であるが、いかにオフィス環境が重視されているかが分かる。「一億総活躍社会」を標榜する我が国としては、働くモチベーションや発想力を高めるという観点においても、オフィスの在り方は、重要なウエートを占めていくと予感している。

一方で、場所や時間を問わないテレワークが改めて注目されつつあることも認識しておきたい。コスト削減にもつながる在宅勤務を中心とした働き方は、今後広がっていくだろう。安倍政権も、雇用制度改革の一環としてテレワーク導入企業を2020年までに3倍にする政策を掲げている(2012年度比)。

オフィス環境の工夫・整備、テレワークの強化、両にらみで自社の発展を考えなくてはならない時代が到来している。

オフィスのみにフォーカスを当てた書籍は多く発刊されているわけではないが、大きくは以下に分類されよう。

①オフィス家具・文具関連企業による指南書

②オフィス生産性・改革の分析書

③テレワーク関連書

①については、さまざまなオフィス改革事例が、自社オフィスを考えるうえで参考になるだろう。

②は次ページでも紹介している、『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年3月号)』の記事がその代表格。

③はテレワークの歩みが遅い日本で、どのような手法が生まれるのかという点に注目したい。

人事担当者には、ニューオフィス推進協会が日本経済新聞社と共同で発表している「日経ニューオフィス賞」をチェックし、どのようなオフィスが注目されているのか、その動向を捉えておくことをお薦めする。

次号では、ここ数年増加傾向にある「読書術本」を取り上げる。乞うご期待。

1『最高の仕事ができる幸せな職場』ロン・フリードマン著/日経BP社/2000円+税/2015年11月

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:1,268文字

/

全文:2,535文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!