J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年05月号

社労士が斬る イマドキお悩み相談 第2回 男性の育児休業

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。
そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。

藤原 英理(ふじわら えり)氏
あおば社会保険労務士法人代表。東京大学大学院修了後、大手製薬会社で研究職に従事。93 ~97年米国在住。帰国後、2000年大手証券会社に入社。社会保険労務士、CFPの資格取得。03年に独立、04年から現職。

[文] = 柳本友幸 [イラスト] = 秋葉あきこ

第2回 男性の育児休業

若手社員の奥さんがもうすぐ出産を迎える。出産後は育児をサポートしたいということで、会社の育児休業制度について質問された。当社では女性の育休は一般的だが、男性が育児のために会社を休んだ例は過去になく、また法律についてもよくわからない。どう対応すればいいのだろう。

男性の育児参加率

国は、2020 年に男性の育休取得率を13%にするという目標を掲げています。北欧などでは、男性の育休取得率が9割を超える国もあります。日本では、まだ男性の育児休業が広まっているとは言えませんが、イクメンといった言葉も出てきているように、男性の育児参加が増えていくのは時代の流れでしょう。

法律的には

男性の育児参加にまつわる労務面の法律はいくつかあります。そのうちのひとつが「育児・介護休業法※」で、子育て中の従業員に対する、子どもの年齢に応じた使用者側の義務が記載されています。具体的には、本人の申し出があった場合に、育児休業を認めること、子どもの看護に必要な休暇を与えること、時間外労働の免除・時間外労働の制限・深夜業の制限を認めること、短時間勤務を認めること、転勤など子育てが難しくなるような不利益変更を行わないこと、などがあります。これらは、使用者の義務であり、本人の申し出があった場合には断ることはできません。

また、雇用保険法には、育児休業給付についての規定があります。雇用保険加入者は、育児休業の取得期間のうち定められた期間まで、育児休業給付が支給されます(最大で1年半)。現在の制度では、最初の6カ月間は育児休業前の給与の67%、6カ月を超えた期間からは50%が支給されます。育児支援に関する法律は、この数年で制度が大きく改正されており、仕事を持つ男性が育児に関わるための法的支援は充実してきています。

育休取得の満足度と障壁

このように、制度面がかなり整っている中、男性の育児休業取得率は約2%にとどまっています(2013 年度実績)。また、取得する場合でも、短期休業がほとんどのようです。ユーキャンが2014 年に行った調査によると、男性育休取得者の約84%が「また子どもが生まれたら、もう一度育休を取得したい」と答えており、育休を取得することへの満足度は高いようです。

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