J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年05月号

おわりに やる気=健康=人材マネジメント

小誌ではこれまで、対話に着目した組織開発の方法や、その他ユニークな活性化の方法などを何度か取り上げてきた※。そこで今回は、メンタルヘルスや健康経営の視点も取り入れ、組織や職場の活性化を掘り下げた。メンタルヘルス不調者を出さないための対応とは、つまり職場活性化であり、突き詰めていけば「経営や人材育成の領域そのもの」(富士通佐藤光弘氏、48ページ)だからである。

活性化の方法はのようにいろいろある。本稿では以下に記す4つの点に注目して、従業員目線の組織活性化策にはどんなものが考えられるのか、特集を振り返る。

1 仕事の意義を共有する

まず、働く人がモチベーションを高く維持し続けるには、自分たちの“仕事の意義”を確認することで、心の深いところから仕事をする嬉しさや、納得感を抱く必要がある。

例えばテルモ(42ページ)では、「患者さんの日」というイベントを設けていた。元患者や医師に、闘病体験や医療現場のエピソードを語ってもらうというものだ。その中で、自社製品はどのように役に立っているのか知ることによって、普段、製品の製造や販売の一部分にしか関わらない人も、自分の仕事が社会の役に立っている実感を得ることができる。

2 多様性を受容する

「多様性を受容する」ことも、今後の組織には非常に重要だ。近年の職場では、いろいろな雇用形態の人や、介護や育児等で時間に制約のある人、障害を持つ人などが働き、多様性が増している。一方、PCや電子メールを使う仕事の仕方が定着し、それぞれの仕事が見えにくく、コミュニケーションが取りにくくなっている。

ゆえに、それぞれがどういう働き方がしたいのか、どんな環境に置かれているためどんなことに困りがちか、といった価値観や背景を共有し、うまく協力し合うことが、生産性向上や成果に直結するようになってきているのだ。

多様性受容の大切さについて、前出のテルモはマンガで啓発を促すという、ユニークな取り組みをしている。サイボウズ(52ページ)の人事制度も特徴的だ。本人の希望に応じて「ワーク重視型」「ワークライフバランス型」「ライフ重視型」の3つの人事制度を選べる。また、「ウルトラワーク」という、働く場所と時間の制限を完全にはずした制度も設けるなど、さまざまな貢献の形を認めている。このことが、個々人のやる気や帰属意識の醸成につながっているといえる。

3 コミュニケーションのケア

しかし、仕事の意義を確認する機会が年に数回あっても、働き方が自由でも、普段の職場でのコミュニケーションが不適切であれば、やはり活性化はなされず、心の調子を崩す人も出る。職場での日々のコミュニケーションが一定量あり、良質である必要がある。

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