めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第24回 「勉強法」についてビジネスは勉強の連続
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
ここ数年、ビジネス誌において、ずいぶん増えたと感じる特集がある。今回取り上げる「勉強法」だ。最近の勉強法関連の特集をざっと列挙してみると、○ビジネスに勝つ英語(『週刊ダイヤモンド』2014年 8/23号)、○自分を変える勉強法(『プレジデント』2014年9/1号)、○英語の学び方「最終結論」打倒! 英会話&TOEIC(『日経トレンディ』2014年11月号)、等がある。書籍においても、ビジネスパーソンをターゲットとした「勉強本」の増加傾向は明らか。さらに上記特集からもわかるが、英語の勉強法に関した書籍が多いことも、ここ数年の大きな特徴だ。グローバル時代に求められる人材として、英語ができないとこれからは生き残れないという危機感(強迫観念?)の表れかもしれない。
もちろん英語だけではない。私見だが、ビジネスパーソンが持っておきたいスキル新・3種の神器は、「英語力」以外に「財務知識」「経済統計知識」(この2つのテーマは本連載でも、今後詳しく取り上げる予定)が挙げられよう。
ところで勉強本といえば、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)を、ご存知であろうか。日本出版販売の2014年年間ベストセラーランキング総合第4位のこの書籍には、学習と教育のメソッドが見事に盛り込まれている。部下育成に悩む多くの管理職の方も読まれたと聞く。
さて、勉強本の傾向を整理しておこう。著者の観点では概ね、以下の3パターンに分けられる。
①大学教授・有識者による指南書
②勉強法のプロによる指南書
③現役ビジネスパーソンによる指南書
さらに以下はターゲット別に分類されるイメージである。