J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年08月号

社労士に聞く“職場あるある” 管理職のもやもや解決 第5回 「いじめる社員?」

円滑な職場運営は管理職の重要任務の1つ。けれども、さまざまな人が集う職場では日々問題が起こります。中には、手を出しにくいデリケートな問題も。かといって、放っておくと大事に発展することもあります。どうすべきか、もやもやと悩んでしまう管理職も多いことでしょう。ここでは、社労士のところによく持ち込まれる管理職の悩みをピックアップ。人事にも把握しておいてほしい、解決方法を紹介していきます。

監修 藤原 英理(ふじわら えり)氏
あおば社会保険労務士法人代表。東京大学大学院修了後、大手製薬会社で研究職に従事。93~97年米国在住。帰国後、2000年大手証券会社に入社。社会保険労務士、CFPの資格取得。03年に独立、04年から現職。

[文]=山村 友幸 [イラスト]=秋葉 あきこ

今月のお悩みいじめる社員?

最近職場の雰囲気が良くない。派遣社員で来ている男性(Hさん)に対して、メンバーの数名の女性が無視をしたり、陰口を言ったりしているようだ。よくないとは思うが、Hさんの手前、あまり表立って注意をするわけにもいかず、また、メンバーの女性が無視をしている現場を目撃しているわけではないので、言いにくい。Hさんも気の毒だが、職場全体の士気が下がっているように感じ、まいっている。どうしたらいいか。

放っておくと何が起きる?

派遣社員が無視されるというのはよくあるいじめのパターンです。職場でいじめがあると、職場の雰囲気が悪くなり、士気や生産性が下がります。昨今ではパワハラの解釈が広がってきており、無視もパワハラの類型とされています。会社には職場環境の整備義務があり、もしいじめやパワハラがあることを認識しながら放置をすると、使用者として法的責任を問われることにもなります。そもそも、職場内のいじめにはさまざまなパターンがあります。昨日まで仲の良かった2人が突然いじめの関係になることもあります。若い派遣社員をいじめるベテランといった事例も昔からありますし、いじめをやめさせようと注意した人が新しくいじめの対象になることもあります。小学校で起こるいじめと同じだと思っていいでしょう。こうしたことを放っておくと、何が起きるのか。まず1つは、生産性の低下が挙げられます。職場内いじめを放置すると、パワハラ問題になることはもちろん困るのですが、それ以前に、職場の生産性が下がるという問題があります。職場の情報共有がなされなかったり、職員の育成が進まなかったり、退職が増えて採用のコストが上がったり。ある企業では、いじめによって下がった生産性を金額に変えて試算した結果、想像以上にその額が大きかったことがわかりました。そうなると、退職金を払ってでも、いじめの元凶になっていた社員に辞めてもらったほうがいいということで実際にそうして退職してもらった事例もありました。

いじめが起きやすい職場とは

いじめはどんな職場でも起こりうるものですが、経験上、いじめが起きやすい職場というものがあります。まずは、いじめる人がいる職場。常にいじめの対象を持とうとする人は一定の割合で存在するようで、そうすると当然ながらいじめが発生します。

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