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Learning Design 2021年01月刊

気づきのエンタ MOVIE タヌキとオオカミの連携
人材開発担当者にご紹介したいエンタメ情報です。
仕事の合間の息抜きにぜひ!
2020 年 日本
監督:伊藤俊也
配給:シネメディア
佐賀県出身。映画評論家、映画監督。
早稲田大学政治経済学部卒業後、電通に勤務。
30年にわたり会社員をしながら映画評論家、映画監督として活動。著書に『大島渚のすべて』(2002年)他多数。
映画作品に『インターミッション』(2013年)、『葬式の名人』(2019年9月公開)など。
2年前の神戸方面でこの作品が撮影されているころは『日本国憲法』というタイトルであった。公開題は『日本独立』となったが、作品の山場はGHQ主導の新憲法制定への忙しい動きのなかで、日本側の要人たちが総司令部の「示唆」という名の「指示」にどう向きあったのかというプロセスの描写だ。
「示唆」に対峙した2人の傑物
敗戦直後の日本は大日本帝国憲法の改正を喫緊の課題とは考えていなかったが、1945年の秋には東久邇宮内閣の国務大臣であった近衛文麿と、直後に成立した新内閣の首相・幣原喜重郎が、それぞれマッカーサーから新憲法制定の手続きを迅速に進めるよう「示唆」されている。わずか1年後の46年11月3日には日本国憲法の公布に至るのだが、ここには極東をめぐる米ソの思惑があった。
GHQは実地において日本の天皇制の根強さを体感し、この存続なくしては安定した占領統治は難しいと踏んでいたが、ソ連は天皇制を廃止して共和制に移行させ、そこで生じる混乱をもって戦後極東の勢力図に揺さぶりをかけようと目論んだ。その動きを察知したアメリカは、極東委員会でソ連がかかる主張を打ち出す前に、機先を制して従来の天皇大権を剥奪し、象徴天皇制として存続させる新憲法を成立させる必要があった。
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