J.H.倶楽部

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Learning Design 2020年01月刊

おわりに 仕事の意義を柔軟に見いだす クラフトへのスイッチを

やらされる仕事から自らやりたくなる仕事へ

日々の仕事にやらされ感をもたず、どう主体的に向きあうか。会社勤めをする人なら、一度は悩んだことがあるのではないだろうか。

そして人事・人材開発に携わる方はだれもが、社員たちが会社や上司の指示にただ従う以上に、意欲的に、創造性高く働き、結果も残してほしい、と感じているだろう。

仕事に対する主体性を引き出すヒントとして近年、注目されているのがジョブ・クラフティングである。下記の3つのポイントで、振り返ってみよう。

❶自分主語に、柔軟に解釈

部下の内発的なモチベーションを高めようとして、上司が施策やアサインなどの機会を与える「ジョブ・デザイン」に対して、「ジョブ・クラフティング」は、社員自身がやりがいを見つけること、つまり個々人の自分発信であることが大事だと高尾義明氏(OPINION 2)は強調する。

仕事を自分なりに、拡大解釈することで、外への働きかけの質を向上させ、気づきを得るアンテナも敏感になる。

ジョブ・クラフティング研究の原点となった病院スタッフのエピソードは、仕事の意義を問い直し「やらされ感」を脱して自分ごととすることが、その人自身にいかに豊かさをもたらすかを象徴している。

「自らやりがいをもって働けるよう、工夫すること」と、櫻谷あすか氏(OPINION 1)も、主体性を引き出すべく、自分を主語にして考えるツールとしてカードゲームを開発した。ただ、高尾氏が指摘するように、自分に固執するあまり、自己中心的にジョブ・クラフトしてしまう可能性があるという、ネガティブな側面にも、配慮が必要である。

本文で繰り返し触れているが、ジョブ・クラフティングにおける工夫は、タスク・人間関係・考え方の工夫という、3つに集約される。

櫻谷氏は、だれもが知る一般的な工夫も、より自分に合った形で実践することが大事だと説く。結局は、どんなに有効な工夫も、自身のやる気を引き出すものでなければ定着しないからだ。

また、高尾氏によれば、職種・階層との相性や、シニア層への展開も、今後さらに考察する余地がありそうである。

工夫をより高めるため、両者からは、「狭める」ことや「創造性」への視点、「サポートを受ける力」および「視覚化」との関連性も見いだされた。これらを組み合わせ、いかに柔軟に解釈できるかが鍵となる。

❷ポジティブな視点の強化

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