J.H.倶楽部

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Learning Design 2019年11月刊

特集│CASE5│DeNA 「 組織状況アンケート」「マンスリーアンケート」「360°フィードバック」を活用 HRビジネスパートナーとの データの連携で “人の力を最大化させる組織”の 実現に導く

モバイルゲームやMaaS、ヘルスケア事業やAI 開発など幅広い事業を展開するDeNA。
同社では、主だった3つのサーベイを活用した人事の実践に、早くから取り組んできた。
データアナリティクスの活用や現場との連携など、具体的な取り組みを聞いた。


澤村正樹氏 DeNA ヒューマンリソース本部 人材企画部 テクノロジーグループ

株式会社ディー・エヌ・エー
1999年設立。「Delight and Impact the World」をミッションに掲げ、オンラインゲームをはじめ、オートモーティブ事業、ヘルスケア事業、スポーツ事業などを幅広く展開。
AI 技術の開発にも精力的に取り組み、自社の事業分野との融合を図る。
資本金:103億9,700万円(2019年3月末時点) 
年商:1,241億1,600万円(2019年3月期) 
連結従業員数:2,437名(2019年3月末時点)

[取材・文]=田邉泰子

データ活用のきっかけは人の力を最大化させる組織であるため

DeNA では、全社の人材育成や組織開発などを担うヒューマンリソース本部人材企画部にテクノロジーグループを設けた。これはデータアナリティクスやツールの開発を行う専任のグループで、メンバーは事業部経験のあるエンジニアが中心だ。

アナリティクス専任のチームをはじめて設けたのは2017年。ヒューマンリソース本部が「フルスイング」プロジェクトを立ち上げた頃と重なる。社員が熱意をもって、個人の能力とやりがいを高められる環境を実現し、「人の力を最大化させる」ことを目的としている。その一環として、テクノロジーグループの前身となるピープルアナリティクスチームが設立された。

「もともと当社は、商品開発やマーケティング、営業に限らず、あらゆる組織でデータに基づいた事業活動をしています。ですから人事にデータ解析を取り入れるのも、ごく自然な流れでした」(ヒューマンリソース本部人材企画部テクノロジーグループの澤村正樹氏、以下同)

変化を繰り返すDeNA のなかで、ピープルアナリティクスチームも、役割や位置づけを変えながら存続してきた。2019年度現在の役目は、エンジニアリングとデータサイエンスを融合させながら、人材企画をはじめとするステークホルダーに必要な情報を届けることだ()。

分析に用いる3つのサーベイ

現在テクノロジーグループが分析対象にしているのは、以下の3つのサーベイだ。

❶組織状況アンケート

半期に一度、全社員が約30項目に匿名で回答するエンゲージメント調査。加点主義か、「こと」に向かえているかなど、所属する組織についてあるべき状態になっているかという点を中心に5点満点で回答。

❷マンスリーアンケート

月に一度、全社員が記名で回答するパルスサーベイ。質問は「過去1カ月間のやりがいの7段階評価」と「振り返りの記述」の2つ。

❸360°フィードバック

半期に一度、メンバーがマネジャーに対し、マネジャー要件を満たしているかどうかや、いいところ、課題となるところ、メンバー自身がサポートできるところをフィードバックする。回答は記名で行う。

❶~❸のサーベイは、質問項目など毎年検討を重ねながら継続。組織状況アンケートは、約10年も続いている。

「たとえばマンスリーアンケートはシンプルな設計ですが、組織の状態が如実に表れます。もしメンバーのやりがいが下がっていれば、チーム全体のモチベーション低下が起こっていることは容易に想像がつきます。サーベイの質問項目ごとの相関関係を調べるなどして、その原因が仕事内容なのか、マネジャーの技量にあるのか、それとも戦略そのものに問題があるのか、他の結果や過去の結果も見ながら検証します」

HRBPと情報を連携

DeNA における特徴は、データの分析結果のHR ビジネスパートナー(HRBP)への連携である。同社では、各事業部に、人事の側面から事業成長と社員をサポートするHRBP を配置。テクノロジーグループはサーベイのデータを解析し、HRBP に有益な情報を提供するのである。

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