J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2017年09月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第54回 Society5.0について語ろう

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、
最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 コンサルティングサービス部 部長

日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属
(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。
E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

「Society5.0(ソサエティー5.0)」をご存知だろうか。これまで本連載でも取り上げてきたAIやIoTといった「情報化社会」に続く、超スマート社会の名称である。

政府は2016年1月に「第5期科学技術基本計画」※1において、初めて公表した。「必要なものやサービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会のさまざまなニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といったさまざまな違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会」が、めざす方向性である。2017年に刊行された国のほとんどの白書に、この言葉が躍る。

経団連も2017年2月に「Society 5.0実現による日本再興」※2という提言を公表。産業界全体で実現しようという大きなうねりが巻き起こっている。「人口減をものともしないスマートな社会」「都市と地方がつながり、あらゆる場所で快適に暮らせる社会」という考えは、シンプルで分かりやすい。

ビジョンを実現するには、「人材育成」政策が欠かせない。首相官邸が2017年6月に公表した「未来投資会議2017」※3にある「教育・人材力の抜本強化」の項目を、注視しておきたい。

日本で働く全ての人が「IT力」を「身につけ」「活用」し、付加価値の創造を絶え間なく行う。身につけた「IT力」に、どんな「かけ算」を加えられるか、「IT力×発想力」「IT力×財務力」といった「力」を有していけるかが、これからの「良い人材像」のカギになるだろう。

今後I T 分野では、「第4 次産業革命スキル習得講座認定制度(仮称)」の創設にも注目だ。各企業の「IT人材育成」を後押しする絶好の機会となるだろう。

さて、今回は「未来投資会議2017」の主要戦略5分野に関する書籍を紹介する。

①健康寿命の延伸

②移動革命の実現

③サプライチェーンの次世代化

④快適なインフラ・まちづくり

⑤ FinTech

いずれもビジネスパーソンが注視すべき項目といえよう。特に①は多くのビジネスに影響を与えることが予想され、世の中の仕組みそのものを変えてしまう可能性すら秘めている。こうした分野でこれから新たな産業やスタートアップ・起業家が誕生してくるだろう。

「人事担当者は人一倍、社会の流れに敏感であれ」は筆者の考えである。Society5.0」にもぜひ注目しておいてほしい。今後の採用活動においても、重要なキーワードとなる。

次号は「ビジネスパーソンの休息」というテーマでお届けする。乞うご期待。

※1 http://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/index5.html

※2 http://www.keidanren.or.jp/policy/2017/010.html

※3 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai10/index.html

1『「エイジノミクス」で日本は蘇る —高齢社会の成長戦略』 吉川 洋、八田達夫編著/NHK出版/2017年7月/820円+税

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