めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第34回 「英語力」を強化する
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
英語力向上は、多くのビジネスパーソンが年頭に「今年こそは頑張ろう」と目標を立てる代表的なテーマだろう。
海外諸国と比較すると、とかく遅れを指摘される日本の英語環境だが、ここ数年でずいぶんと様変わりしてきた。2010年頃から楽天やファーストリテイリングといった企業が英語公用語化を掲げ、2015年6月には、ホンダが2020年を目標に英語公用語化の方針を打ち出した。
英語力を高めるべき理由は、個々のスキルアップの必要性にだけあるのではない。いち早く世界の情報を得る術を持たなくては、海外の競合先に勝てないからだ。「JAPAN RUSHING」というキーワードをご存じだろうか。これは、少子高齢化で人口が減っているにも関わらず、日本への海外企業の参入ラッシュが続いている現象を指す。日本市場の未知なる魅力もさることながら、高齢化先進国といわれる日本で課題解決に成功すれば、世界中で成功できるという海外企業の狙いが見え隠れする。皆様の業界でも、見慣れぬ海外企業がある日突然ライバルに浮上してくるかもしれない。
海外で何が起きているのか、どんなビジネスが流行っているのか、注目企業は……といった情報は、海外文献やWebで入手できる。海外からヒントを得て、日本のビジネスに生かす発想も必須だ。
さて、英語力を高めるための関連本はおおむね以下に大別される。
①TOEIC等関連資格対策本
②語学専門出版社による本
③やり直し英語本
④有力企業の経営者による英語本