負けないマネジャーのための孫子 第14回 翻弄されず主導権を握る教え
無防備なところを攻撃されれば、誰しも浮き足立って判断を誤るもの。
そうならないよう、普段から主導権を握りたいものです。
いかに主導権を握るか
今月の教えである「人を致して人に致されず」とは、ヘゲモニー、つまり主導権を握ることです。言い換えれば、周りの人々やライバルを思いのままに動かし、相手に翻弄されないようにすることです。これは、マネジャーが関係するあらゆることの普遍的法則と言えます。
主導権を握ることができれば自由な言動や、冷静で余裕ある判断・行動が可能になりますが、逆に、主導権を他に握られ、対応が後手に回り続ければ、いかに優れた人でも焦り、疲弊します。また、たとえマネジャー自身は平気でも、部下が参ってしまうこともあるでしょう。そうなることなく、「善く戦い」たいものです。
ちなみに、この教えの「人」とはもともと敵軍を指しますが、“敵”に限らず、身近な上司・同僚・部下やビジネスパートナーまで拡大して適用できます。上司からの予期せぬ要求や、部下のミス報告など、“味方”の中からも、あなたの自由を奪うものはたくさんあるからです。