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2011年度(第33回)「当面する企業経営課題に関する調査」結果日中韓の企業経営課題第1位は、共通して「売り上げ・シェア拡大」
●日本能率協会
日本能率協会は、国内主要企業の経営者を対象に、「当面する企業経営課題に関する調査」を実施した。同調査は、全国の上場企業・非上場企業の計4000 社の経営者を対象に実施。有効回答数は510 票(有効回答率12.8%)だった。また、今回は中国・復旦大学 日本研究センター、韓国能率協会と合同で調査した設問もあり、初の日中韓比較を行った。
日本企業が現在最も重視する経営課題は「売り上げ・シェア拡大」(56.3%)となり、「収益性向上」(51.2%)を抜いて初めて第1 位となった。また、前年よりも最もポイントが上昇したのは6 位の「グローバル化」(17.1%)で、6.5 ポイント増加となった。
同様の質問を中国・韓国企業に行ったところ、現在の課題認識は中国・韓国ともに「売り上げ・シェア拡大」が1位となり、日中韓で最重要経営課題が一致する結果となった。一方で2 位以下の順位は、日本が「収益性向上」(51.2%)、3 位が「人材強化」(39.8%)であるのに対し、中国は2 位「新製品・新サービス・新事業開発」(34.9%)、3 位「コーポレート・ガバナンス強化(24.5%)」、韓国は2 位「収益性向上」(39.8%)、3 位「グローバル化」「品質向上」(22.2%)となり、違いが見られた。また、日本企業の財(商品)・サービスや組織などに対し、中国企業、韓国企業から見たイメージ(同業種・同業界を想定)を尋ねたところ、中韓ともにほとんどの項目で、自社より日本企業のほうがイメージが良いという回答を得た。特に中国からは「マネジメントの質」が、韓国企業からは「技術」と「ブランド」が最も評価が高い結果となった。
その他日本企業に「社会が企業に求めるもの」という観点から一層重視されると思われるものを尋ねたところ、1 位が「安定した雇用を保つこと」(46.3%)、続いて「自社の財・サービスで社会・生活の発展に寄与すること」(40.8%)の順になった。
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社団法人 日本能率協会
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