ID designer Yoshikoが行く 第70回 伝統的な定年からリタイア! 最先端は“米国軍隊モデル”
辞めたい時が“適齢期”リタイアは何度もある
ふり返ってみれば、かつて「リタイア」という言葉には、少々センチメンタルな響きがあった。会社ひと筋ン十年、懸命に闘い続けてきた企業戦士が定年を迎え、部下からの花束と、万感の想いを胸に、ねぎらいの拍手に送られて、会社を後にする……。その後に待っている人生がどうかはさておき、一抹の寂しさと大きな達成感に満ちた、一大イベントだったことには違いない。ところが、最近はどうだ!教員の駆け込み退職、大手企業の早期退職募集、果ては『追い出し部屋』なるものも出現し、やたらバタバタとせちがらく、感傷に浸る余裕もない。今やローマ法王だって突如「辞めたい!」と宣言するのである。