今月のNEWS
「企業の採用と教育に関するアンケート調査」結果
人材育成の費用「一部個人負担」を検討する企業が増加傾向に
●経済同友会
経済同友会では、「企業の採用と教育に関するアンケート調査」を実施した。同調査は、企業が求める人材や採用基準についてまとめたものと、企業が行っている学校教育への協力・貢献の実態を把握する調査の2部構成。2010 年10 月8日~ 11 月8日にわたって846社に調査し、有効回答数は230 社(回答率27.2%)。■第1部:企業の採用と教育に関するアンケート
企業が、選考方法・基準として一番重視しているのは大学卒、大学院卒、短期大学卒、高等専門学校卒、専修・専門学校卒ともに、「面接の結果」だった。また、高等専門学校卒を除いた校種では、「適性試験の結果」、「筆記試験の結果」と続いた。出身校の重要度は24.2%と極めて低く、選考時には「熱意・意欲」を重視している企業が最も多い。
教育研修について尋ねたところ、教育研修費は5年前に比べて「増加している」企業が約4割(39.6%)となり、2008 年調査と比較して22.7 ポイント減少。また、5年前に比べて「減少している」企業が17.3%と、2008 年調査と比較して12.2 ポイント増加。依然として、教育予算は厳しい状況にあることが示唆された。「自社+外部併用」の人材育成・研修を、「全額企業負担」で実施している企業は67.4%、11.8% の企業が「一部個人負担」だった。今後について尋ねると、「全額企業負担」は58.3% にとどまり、「一部個人負担」が19.3% に増加。将来的に教育費用の個人負担を検討する企業が増えることが予想される。■第2部:学校教育に対する企業の協力
大学生対象のインターンシップ制度導入については、「導入している」「個別要望により導入」を合わせて65.0%。2008年調査(62.5%)を上回った。また、教員を対象にした職場体験、研修の機会提供は「提供している」「個別要望により検討」を合わせて22.6% で2008年調査(21.7%)よりも増加。不況下でも学校教育に対して協力する企業が微増傾向にあることがわかった。
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