連載 人事の職場拝見! Vol.22 日立総合経営研修所 日立グループの人財育成専門機関 成長戦略を支える担い手企業
関連会社939 社、従業員数約32 万人という一大企業グループ・日立グループ。そのグループにおける経営人財の育成を手がけるのが日立総合経営研修所だ。2年前、よりグローバルへと舵を切り、新たな次世代リーダー育成を開始。その概要を聞いた。
約50年も前に設立されたコーポレートユニバーシティ(企業内経営者学校)である日立総合経営研修所。日立グループ全体に向けて提供する研修は、主に経営研修・グローバル研修・語学研修・ビジネススキル研修・職能研修である。
スタッフが日々心がけているのは、①「Out of Comfort zone」、②「Challenge to 70/20/10」、③「OneHIMD mind」の3 つだ( 右下参照)。特に②は、よくいわれる「人財育成70:20:10の法則」―人は70%が実務経験、20%が周囲の影響、10%が教育研修から学ぶ―に挑戦、つまり70%や20%の部分に入り込んで、人の成長を促進していくことへの決意が表されている。これは倉田主税・日立製作所元会長の頃から大切にされてきた「易学而難行(学ぶは易く行うは難し)」にも通じることである。
グローバルなくして成長なし
日立グループでは2010年頃から、より成長・グローバル化へと経営の舵を切った。これによって日立グループで求められるリーダー像が再定義され、同社の研修内容も見直されることになった。
グループ全体の成長に寄与する今後のリーダー像を、社長の山田哲也氏はこう語る。