ワンワード論語 第12回 「恕」
ビジネスで決して用いることのないワード。それなのに、ビジネスや家庭など人間社会において絶対に欠かせない心くばり、それが「恕」、思いやりです。
今月のワード「恕」は、見慣れないワードでしょうが、ビジネスは当然のこと、家庭やプライベートと、人間関係のある限り、絶対に欠かせない心構えのことです。その証拠に、ビジネスにおいて「恕」は現代の言葉に置き換えられ、経営理念や行動指針などに盛り込まれています。“お客様本位”や“ホスピタリティ”“Win-Win”などです。2500年前はこれを「恕」と、ワンワードで言い尽くしていたのです。
●人間関係で欠かせない心くばり
「恕」は、女(女性)+口(領域)+心で構成されます。「如」は生命を宿すことのできる女性の子宮を表し、母の我が子に対するような深い思いやりの“心”を加えたのが「恕」です。また母は我が子の失敗に同情してとがめずにいてあげられる寛容な心を有していることから“、ゆるす”と訓読みされます。
●されたら嫌なことはしない
今月の論語1は、「恕」をわかりやすく教えてくれる章句です。