おわりに 自立的な個人の育成から、組織の育成力向上へ
筆頭は「経験学習」
自ら考え動く、主体的な人が育つOJT、現場の学びに必要なものとは。改めて特集を振り返ってみよう。まず挙げられるのは「経験学習」だ。OPINION1の松尾 睦氏(北海道大学大学院教授、30ページ)は、「リフレクション inアクション」── 瞬間瞬間での振り返りをOJTや日常の仕事に組み込み、そこから学べるようにすることの重要性を指摘。具体的には、会議の仕方を変えたり、振り返りのための問いかけを周囲が行うことなどについて提案した。OPINION2 阿野 安雄 氏(プルデンシャル生命保険執行役員専務、34ページ)は、そうした経験学習を促す達人として、具体的にはどういう問いかけ・声かけを行っているかを語った。短期・長期での振り返りのツールや機会は、各社さまざまな形で設けていた。例えば、博報堂(38ページ)の「OJTTEAM DIARY」や日立ソリューションズ(44ページ)の「OJT実施状況報告書」などである。