連載 生きてて良かった〜! 参上、グルマン河合 至福のレストラン&ホテル 第19回 「すごい」の一言 西麻布で牛肉のうまみを堪能
肉食いてー、思いっきり肉食いて一!」。BSE 騒動以来、気持ち的に乗らないので、牛肉を食べるのを自粛してきたが、ここにきて体の方が肉を体に入れるように猛烈な訴えをかけてきた。「肉だよ肉、肉入れてくれなきや、わし働かないからね、やる気ないからね、へろ~んだからね」。
そう体に言われては肉を食べに行かないわけにはいかない。ちょうどそこに、「東京に進出した大阪の名店が西麻布にある」というゲルマン情報が耳に入った。「よし、そこ行くべ」つてなことで鼻息荒く足を運んだ。
店の名は「肉匠 なか田」。最高の牛肉を塩だけで食べるというお店である。隠れ家っぽい表戸から中に入ると、黒を基調としたなかなかしゃれた店内。「よしよし、空間も重要、重要」。期待感が高まってきたところでオーダー。せっかくなので、いろいろと聞いてみた。実は立ち上げのために、大阪のお店は人に任せ、オーナーの中田氏自らが、東京にやって来ていた。肉は銘柄にこだわらず、各部位ごとに最高のお肉を目利きして用意しているとのこと。ハネシタ、クラシタ、サガリ、サーロイン……、これ一つずつ、産地が違う牛なのだから、そのこだわりようはすごい!