連載 誌上コンサルティング 第47回 社員のモチベーションが低下し、 組織・人材の活性化がうまくいかない
Q.
この数年間、人事部門では個人の成果を反映させた賃金制度や目標管理制度などと、新たな賃金・評価制度の導入・定着を推進してきました。このほかに、育成面では個々人によるキャリア開発の支援、配置面では社内公募制度の導入など、人事や人材開発の面でいろいろ施策を打ち、改革を推進しております。
こうした一連の施策は、組織・人材の活性化を目指し、トップダウンによって随時導入してきたものです。ところが、トップダウンで進めてきたせいもあるのでしょうが、現場からは社員のモチベーションが低下したという声が多くあがり、狙っていた組織・人材の活性化がうまくいっていない状況です。
社員のモチベーションを高め、組織・人材の活性化を果たしていくには、これまで実施してきた施策を再構築する必要もあるかと思われます。では、再構築するとした場合、モチベーションを損なうことなく組織・人材の活性化を達成するには、どのようなアプローチから試みていけばよいのでしょうか。
(建設・人事)
A.
組織や人材の活性化を目的に人事や人材開発面でいろいろ施策を講じても、社員のモチべーションは下がり、活性化が進まない。このようなケースは、多くの会社で見られることである。心当たりのある方も多いのではないだろうか。
ご質問者の会社では、「再構築」ということも視野に入れているようだが、一度実施した施策をすぐにご破算にし、構築し直すのは容易なことではない。したがって、なぜモチベーションが下がったのかを分析し、モチベーションを落とさないようにするにはどうしたらいいか、というアプローチから解答を試みたい。