連載 実践シャドーコーチング 第5 回 コーチングを受けて、 EQI 検査の結果がどう変わったか?
本企画は、読者と一緒にシャドーコーチングをライブで体感するコーナー。これまで、3回にわたりコーチングを行ってきたが、この間にクライアントはどのように変わってきたのだろうか。そこで、今回はEQI 検査を行い、コーチングを実施する前の結果と比較してみることにした。果たして、その結果はいかに?

【クライアント】
井戸川寿義氏:某中堅メーカーの総務部人事グループのグループリーダー(課長職)。「まじめ」を絵に描いた実直な人物。今回、コーチング前後でのEQI 検査が明らかになることに!
行動の変化を、EQ I(EQ検査)結果で比較

行動目標を設け、日々の行動を意識して変えていくことで、感情にも変化が出てくる。井戸川氏にはこれまで、以下のプロセスにより3回にわたってコーチングを行ってきた。
1回目:EQI 結果をもとに現状把握→周囲へのインタビュー→目標設定
2回目:行動観察(部下への面談)→フィードバック→目標設定
3回目:行動観察(部下への面談)→フィードバック→目標設定
最初の目標設定の段階では戸惑いが見られたものの、コーチングを受けることの意味を見出してから以降、2回目、3回目と「行動観察(部下への面談)→フィードバック→目標設定」のサイクルを繰り返してきたことで、井戸川氏の行動にもだいぶ変化が表れてきたように思う。特に、2回目と3回目の間には人事異動があり、部下の顔ぶれが大きく変わったにもかかわらず、その対応には目を見張るものがあった。
では、実際にどのように井戸川氏の行動は変わっていったのだろうか?さっそくEQI の結果がどのように変化したのかを見ていくことにしよう。ただその前に、EQI に関しては以下の点について、注意をして見てほしい。
【EQ(I EQ検査)についての注意事項】
①EQI とは
EQ は自分の感情を的確に把握し、その場に応じた適切な行動を取るために、自分の心を調整する能力のこと。そしてEQI とは、EQI という知能を通して最終的にアウトプットされている「現在の行動発揮状態」を測るものである。
②EQI の結果スコアの扱い方
EQI の結果スコアの「高い/低い」は、イコール「良い/悪い」ではない。ましてや、「仕事ができる/できない」でもない。何より、クライアントの魅力とパワーが最大発揮されるスコアバランスを探れば(目指せば)いいわけである。その際、コーチはクライアントの意思を尊重するが、チャレンジも促す。また、役割上必要な行動については、コーチが意識づけすることとなる。
③「データの読み方」について補足事項

