Column 中国ビジネス事情と学生気質

中国への関心は、その目覚しい発展と競争力向上の背景と理由を知りたいというところから始まった。
伝統的な文化と社会主義を基盤として、いかにして西欧の新技術と市場経済を取り入れていくか、中国は世界でも稀な壮大な実験をしている。そのただなかで暮らすことは刺激的である。
2003 年9月、内蒙古のフフホトで行われた能力開発をテーマとする国際会議へ参加したことが、中国との新たな出会いの始まりであった。辺境の地という印象を覆す発展への意欲と熱意を、政府高官と企業幹部から感じた。
その後、西部開発の拠点である西安に居を構え、中国と日本を行き来する生活をしてきた。西安は、航空宇宙産業を含む最先端の研究開発、中国最大級の学園都市、古くは長安と呼ばれた古都としての歴史的遺産など、さまざまな面を兼ね備えた都市である。労務費や生活費は沿海部の大都市と比べ格段に安く、学生の量と質の高さ、日本への友好的な姿勢など、わが国企業にとっての魅力も大きい。
西安を中心に活動を始める
中国人仲介者とともに04 年3 月、西安を中心に活動を始めた。信頼関係の見えないなかでの活動は試行錯誤の連続であったが、人を信じる姿勢は失わなかった。
西安翻訳学院、新西部雑誌社、中国長城アルミ公司、その後北京の中央電視台、清華大学MBA、西安へ戻り師範大学、外国語学院、西安高新技術産業開発区、交通大学MBAなどで講演やセミナーを行った。また、廊坊、安陽、鄭州などで行政や企業主催の講演を行い、産業開発と企業教育の現状を知ることもできた。
テーマは異文化とリーダーシップであり、組織や改善の要素を取り入れることもある。大学やMBAでは英語が歓迎され、行政や企業向けには通訳が入る。清華大学MBAや西安交通大学MBAは、中国でトップクラスのMBAコースである。学生たちの学習・向上意欲は非常に高く、中国の弱みとされるマネジメントを担う戦力になると感じた。

