連載 HR Global Eyes 世界の人事 ニッポンの人事 Vol.5 学歴の真意は 出身校名ではなく 何を学んだか
学問をした証“ディプロマ”
フランスで就職する際、カギとなるのが“学歴”である。しかし、この学歴は日本のそれとはまったく違う別の意味を持つ。なぜなら、大学で学んだ学問が、その後の仕事人生を位置付けるといっても過言ではないからだ。
以下は、本稿を書くに当たり参考例として選んだ、私が懇意にしているフランスの友人たちである。
■リオネル・L 29 歳。SB 社(農業機械メーカー)先行開発担当技術者、社歴5 年(設計畑)、他社業歴なし、マネジャー(課長クラス)目前。地元のIUT(国立技術短期大学)卒業、エンジニア資格DUT 取得。
■ローラン・V 38歳。自動車部品メーカーの品質保証部・生産管理部(7 年)およびJMAC(日本能率協会コンサルティング)パリのチーフ・コンサルタント(4 年)を経て、現在、自営の工業経営コンサルタント。地方の国立大学理工学部修士課程修了。エンジニア資格DEA取得。メーカー勤務の後、リヨンのマネジメントスクールでMBA 取得。