めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第57回 ビジネスパーソンは「見た目」で勝負!?
ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、
最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。
私は書店の店頭で「世の中のトレンド」を定点観測することを日課としており、今では、少々多忙であろうと、出張先であろうと、書店をのぞかないと何か大きな忘れ物をした感覚に陥ってしまう。
Webでさまざまな情報を探せる本当に便利な時代だからこそ、現場での「観察」の有効性がより重要になっていくだろう。常に先のことを考えるマインドを醸成するためにも、書店等でのトレンド探索を強くお勧めしておきたい。
さて最近のトレンドとして、2017年 10月号では、休息、睡眠関連本の増加の流れを取り上げた。もうひとつ、この1年ほど気になっていたトレンドがある。
それは服装やボディケア、第一印象といったいわゆる「見た目」の重要性を訴求した書籍の増加である。「エイジングケア」「セルフブランディング」というキーワードもこの分類に入ってくるだろうか。
ファッション誌やトレンド誌におけるビジネスパーソンの服装に関する特集記事(スーツ特集等)は、今も定番だが、ビジネス書においても、ビジネスで勝つための「見た目」の重要性を説いた書籍が増えてきていることは興味深い。
考えてみれば、大学では就職活動を迎えるにあたり、スーツの着こなし方や化粧の仕方、印象を良くするための講座がある。就職した後、そのような指導が行われるケースは多くはないが、女性活躍推進の流れにおいて、女性管理職向けに「美と健康」講座を開講するなど、ビジネスファッションの重要性を説く企業は増加している。遅かれ早かれ、男性も含め、見た目や印象を良くするための社内講座開講は1つのブームを巻き起こすのでは、と予測している。
ここで人事担当者が今後注目すべき、「見た目」関連書籍を分類してみよう。
① 第一印象を良くするための指南書