J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2016年12月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第45回 人事担当者が知っておきたい「人工知能」

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、
最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 第1情報サービス部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

本連載(2016年10月号)において、「人事担当者が持っておきたい『未来予測』の考え方」というテーマを取り上げた。同号では、人の仕事がAIやロボットに取って代わられる未来について触れたが、今回はAIについて、もう少し詳しく見ていく。

ビジネス誌や業界誌を見ていると、毎週何らかの形でAI特集が組まれている。海外、国内の有力企業がAIに対する研究熱を強めており、関連する新興企業も多数登場している。第3次AIブームといわれる今、かつては遠いSFの世界だったものが、現実になり始めている。

人事の世界でも、既に採用活動でAIを活用する企業が登場している。例えば2016年6月に、ビズリーチが人工知能機能を有する戦略人事クラウド「HRMOS(ハーモス)」※1をリリースした。

かつてのAIブームと違うのは、IoT(インターネットオブシングス)、ロボット技術の進展と相まって「本当に世の中が変わろうとしている」ことである。

「2045年問題」という言葉を聞いたことがあるだろう。コンピューターが進化し続け、2045年頃に人間が未来を予測できなくなる現象を指す。シンギュラリティ(技術的特異点)というキーワードと共に各所で話題になっている。米国のコンピューター研究者であるレイ・カーツワイルによる『シンギュラリティは近い』(次ページ参照)にはぜひ目を通していただきたい。

10年後20年後という「決して遠くはない」将来において、同僚に人工知能A君、Bさんがいても全く不思議ではない時代がやってくる。

ここで人事担当者が今後注目すべきAI関連書籍を分類してみよう。①日本の研究者による書籍②海外の研究者による書籍③国内外の経営者による書籍

①は、日本の第一人者である東京大学の松尾豊氏や国立情報学研究所教授である新井紀子氏の著書や論文に今後も注目していきたい。

②は長年にわたり研究を続けている注目の研究者を紹介する。特に前述のレイ・カーツワイルとジェリー・カプラン(次ページ参照)を挙げておく。

③はまだあまり多くはないが、これから増えていくと期待している。読者の皆様も企業経営者がAI関連の書籍を発刊したら注目してほしい。書籍ではないが、最新情報を把握するうえでは、AI TOKYOLAB&Co.によるウェブサイト『THE AITIMES』※2は必見である。AIについてはさまざまな議論があるが、人事担当者は「いかに共創していくか」という観点で見ていくことが重要だと思う。一方で、今はまだ存在しない新たな職業が登場してくることも常に意識しておきたい。

さて次号では、「2017年を考えるための書籍」というテーマを取り上げる。乞うご期待。

※1 https://www.hrmos.co

※2 http://aitimes.info

1『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』井上智洋著/文藝春秋/2016年7月/800円+税

「人工知能に仕事を奪われ、職に就けるのはたった1割!?」というのが本書の帯のコピー。将来の雇用に関する見方はさまざまだが、今後の人材の在り方を考えるうえで、ぜひ押さえておきたい1冊。

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