J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2016年05月号

組織と個人の問題に効く! 心理学ミニゼミナール 第8回 イヤな気持ちを切り替える方法

心理学の理論は、人事・人材開発の仕事にとって重要な手がかりです。
そこで、“使える”知見を、心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏が解説します。

佐々木 正悟(ささき しょうご)氏 心理学ジャーナリスト
1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに勤務。2001年以降アヴィラ大学心理学科、ネバダ州立大学リノ校実験心理科博士課程で心理学を学び、2005年に帰国、現在に至る。近著は『すぐやる人に変わる 心理学フレームワーク』(実業之日本社)。

第8 回 イヤな気持ちを切り替える方法

悩ましい問題

仕事をしていれば、週に1つや2つはイヤなことに遭遇するもの。ただ、「イヤなこと」に対する受け止め方には、かなりの個人差があります。気持ちを一瞬で切り替えるための心理学的な方法論や自己啓発的なビジネス書も多数上梓されています。それは、気持ちをうまく切り替えられないことが万人の悩みであること、また、「これだ!」といった方法が十分に広まっていないことの表れかもしれません。

「読書」という方法

そんな悩ましい問題への、身近なひとつの対処法として、「読書」が挙げられます。

心理学の世界では、既に1930 年代から「読書療法(ビブリオセラピー)」が注目されてきました。アメリカの精神分析医のメニンガー兄弟(William C.Menninger、Karl A. Menninger)の研究・提唱がきっかけで、メンタルヘルス上の問題を抱えた人たちへの支援ツールとして用いられるようになったのです。

我が国にも「日本読書療法学会」という組織があり、ホームページでは読書療法について、次のように説明されています。

「アメリカでは、うつ状態の人たちに治療者が治療の間に宿題として本を読むことを薦めるという形で読書療法を課すことも増えています。また、イギリスの一部の州では、精神科を患者が受診した時に薬を処方するだけでなく、その患者の地元の図書館に精神科医が連絡し、図書館員が患者の症状やこれまでの読書歴を聞いたうえで本を処方する取り組みもあります※1」

日本の読書人口は決して少なくはありません。そして職場では、うつなどのメンタルヘルス不全対策が大きな課題となっています。しかしなぜか英米ほど「読書療法」は知られていません。もっと広がり、活用されることが望まれます。

※1 日本読書療法学会HP-「読書療法とは」より。http://www.bibliotherapy.jp/jpn_whatsbibliotherapy.html

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